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いわ井

●地域に密着した酒屋&雑貨屋

アバッセたかたの西側にあるまちなかテラス。こちらの一番南側に地酒や食器、雑貨などを扱うお店”いわ井”がある。一度お店に入ると、あちらこちらに色とりどりの商品がディスプレイされていて、その華やかな様子についつい目移りしてしまう。
地酒をはじめ各種お土産品もあるが、日々の暮らしに彩を添えてくれそうな日用品も豊富に揃っている。中には、クラフトビールや陶芸作家による食器など陸前高田の人と風土から生まれた商品もある。日頃から地元の人が大切な方へのプレゼントを探しに訪れることも多いそうだ。

●時代の変化に合わせて

現在お店を経営している磐井正篤さんは何と12代目。「元を辿れば、私の先祖が1747(延喜4)年に飾り職人として創業して、明治時代から造り酒屋をスタートしたそうです。1944年に陸前高田や大船渡の同業者8社が統合して酒蔵の「酔仙」を立ち上げて、それ以降は酒販店に転身したと父から聞いています。」と磐井さん。
いざお酒を売り始めると「コップとか徳利はないの?」といった要望をお客様からいただいては都度応えているうちに、少しずつ食器の取扱い商品の幅が広がったとのこと。正篤さんの代になってからは雑貨の販売に力を入れている。また、現在でも酒飯店としてお酒や飲み物の卸しも行っており、市内の飲食店を支えている。
時代の変遷と共に人のライフスタイルも変化する中で、顧客の声に耳を傾け柔軟に対応することが、商売を続けるコツなのかもしれない。

●今一度まちの賑わいを!

「ひと昔前は“向こう三軒両隣”という言葉の通り、沢山のお店がひしめき合って切磋琢磨しながら商売していましたけど、震災で本当に多くのお店が無くなってしまいました。でも世界中からご支援いただいたり、移住者の方々が事業を立ち上げたり、新たな兆しも感じています。」と語る磐井さん。数年前にはまちづくり会社を設立し、若手のUIターン者と共に定期的なイベントを企画運営し、地域内外の人の交流を推進している。
お店を訪れた際は、磐井さんのまちづくりにかける思いをぜひ伺ってみて欲しい。

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