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小谷園茶舗

●今や唯一のお茶屋さん

アバッセたかたの東側の道路を北に1ブロック進むと、右手側に平家のお店が目に入る。「昔はお茶屋だけで数軒あったくらい商店街も賑わっていたけど、今はうち1軒になっちゃったね。」と語るのは小谷園茶舗3代目の小谷隆一さん。
店内には茶葉に加え、急須や湯呑み、お茶菓子に至るまでお茶を愉しむためのアイテムがずらりと揃っている。こちらで1番人気の商品“利久”は、静岡は掛川産の茶葉を仕入れて、陸前高田の風土と水質に合わせて独自にブレンドしたもの。創業当時からのロングセラーで、永きにわたって地元の人に愛されてきた看板商品とのこと。

●暮らしに寄り添って

東北では“お茶っこ”という言葉があり、「ちょっとお茶でも飲みましょう」と近隣の人が集い、話に花を咲かせる暮らしが定着している。小谷園でも地元のお客様が多く、自宅用や冠婚葬祭用で茶葉を買っていかれることが多いそうだ。地域内のスーパーへの卸しも行っており、店舗以外でも気軽に買うことができる。

●独自のお茶文化

ところで“北限のお茶”という言葉を聞いたことがあるだろうか?陸前高田界隈は東北の中でも比較的雪が少なく温暖な気候が特徴で、お茶の北限とも言われている。その歴史は1700年代まで遡り、気仙茶という在来種が民家の庭先で育てられ、長年自家用として嗜まれてきた。随分とお茶農家が減ったが現在でも、6月あたりからは新茶が出回り、小谷園でも取り扱っているので、是非飲んでみて欲しい。

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