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おかずや和笑輪

●地域の台所として

震災後に手作りのお惣菜やお弁当、生鮮食品などを販売してきた”和笑輪”(わ・わ・わ)。少し山手側の団地にあった自宅兼店舗を中心市街地へ移転させ、名称も”おかずや和笑輪”へと改め、2021年12月にオープンした。この移転を機にお惣菜の販売に特化し、日替わりで20〜30種類取り揃えている。もちろん全て手作りで、これまで培ってきたレシピの引き出しの多さが伺える。最新の一押しメニューはフェイスブックインスタグラムをチェックしてみて欲しい。

●震災後の人との出会いが契機に

こちらを経営しているのは(有)橋勝商店の橋詰真司さん・智早子さんご夫妻。同社は、1965年に創業した食品関連の卸問屋だったが、東日本大震災で本業を一時休止せざるを得ない中、地域住民の要望に応える形で”けせん朝市”や”陸前高田未来商店街”の立上げや運営に取り組んでいた。その過程で、手作りの食を求めて人が集い交流する様子を目の当たりにし、お惣菜の提供に注力し始めた。

●地産地消で資源も経済も循環

震災後10年以上にわたるお惣菜やお弁当作りの中で「もっと地元の食材を使って安心安全な食事を届け、経済も循環させたい」という思いが強くなり、近年では陸前高田をはじめ県内各地の農家からお米や季節の野菜を直接仕入れている。こうした取り組みの先には、震災前に開催されていた朝市の復活を見据えており、新店舗がある市街地界隈を活用した産直イベントも実験的に開催している。

●持続可能な未来へ

お惣菜は全て量り売りで、脱プラスチックのための”容器持参”を推奨しており、日に日にタッパーなどを持参されるお客様が増えているそうだ。また、調理過程で出た食品残渣や食べ残しなどを堆肥化して、畑に活用することも検討しており環境配慮への取り組みも余念がない。
2022年の秋頃には隣の敷地にイートインスペースを設けて食事の提供も見込んでいるそうなので今後が楽しみだ。

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