気仙杉のスタンプ台紙
ご紹介した建物たちにも使われている地元材・気仙杉製、官製はがきと同じ大きさの台紙です。杉の清々しい香りを楽しみながら好きなようにスタンプを押していくと、世界にひとつのスタンプラリー作品が完成します。持ち帰って部屋に飾ったり、120円切手を貼ってポストに投函すれば旅のお便りにもなります。
震災後に加わった陸前高田の新しい魅力の一つといえば、まちのあちこちに名だたる建築家が手掛ける建築が次々誕生していること。それはまるで、日本が誇る名工「気仙大工」発祥の地である陸前高田の、建築とは切っても切れないアイデンティティを継承するかのよう。
隈研吾氏や伊東豊雄氏が設計した交流施設や、内藤廣氏による公園など、地域の人々が日常的に利用し集う場所として、まちの風景になくてはならない存在になっています。
設計:プレック研究所・内藤廣建築設計事務所 設計共同体
東日本大震災の犠牲者への追悼と鎮魂、震災の教訓とそこからの復興の姿を高田松原の再生と重ね合わせて未来に伝えていくための公園です。「奇跡の一本松」「東日本大震災津波伝承館」「道の駅高田松原」はこの公園内にあります。
内藤氏はこの公園について「訪れる方々の気持ちに寄り添い、遠く未来の人たちにも我々の時代のメッセージを伝える場となることを願っている。」と語っています。
震災遺構「旧・道の駅高田松原(通称:タピック45)」と伝承館・道の駅の建物を結んだ“復興を感じる軸”と、公園入口から水盤を通り海に向かって一直線に走る“祈りの軸”を意識しながら歩くと、内藤氏がこの公園に込めた思いを感じられるかもしれません。
設計:伊東豊雄建築設計事務所
東京ガス株式会社のプロジェクト「SUMIKAパヴィリオン」として伊東豊雄氏が設計し、栃木県宇都宮市に設置されていましたが、震災後、「人々が集い、さまざまな活動ができる場所をつくりたい」という伊東氏の思いにより、同社から寄贈、移築されました。キャラメルのような箱型とガラス張りの壁に描かれる幾何学的パターンが印象的。一目でそれとわかる楽しい建物です。
設計:隈研吾建築都市設計事務所
2020年1月にJR陸前高田駅の隣にオープンした交流施設で、観光案内所もここにあります。世界的建築家の隈研吾氏が設計し、日本を代表するブランド「ミナ・ペルホネン」の皆川明氏が内装を手掛けました。地元気仙杉を贅沢に用いた気仙大工の見事な技と温もり溢れるファブリックの融合が心地よい施設です。
施設内には観光案内所の他に、カフェやくらし応援窓口、親子ルームがあります。また、開放的なフリースペースや陸前高田のまちが一望できる屋上デッキもあり、どなたでもご利用いただけます。
設計:丹下都市建築設計
震災後、「目に見えるカタチでの支援」を申し出てくれたシンガポールからの寄付で建設された交流施設です。近代都市シンガポールを象徴する優れた建築物を数多く手掛ける丹下都市建築設計をその建築者としてつないでくれたのもシンガポールです。復興支援という重要な役割を託された設計チームの尽力で完成したプロジェクト。
「デザイン性よりも使い勝手のいい建物を。日常的に、ふらっと集える空間、構えることもなく気安く出かけることができる空間、そんな意味でも使い勝手のいい空間に。」ここにはそんなコンセプトが込められています。
設計:株式会社SALHAUS
東日本大震災で被災した3つの中学校を統合した新校舎です。地元木材を利用した大屋根は背景の山並みと調和した風景を作り出しています。学校としてだけではなく地域交流の場としても住民が活用できるよう、生徒や教員、地域住民とのワークショップを幾度も重ね、様々な希望や意見を取り入れながら設計・施工が進められました。災害時の避難拠点としても機能するようにデザインされていることも陸前高田だからこその特筆すべき点です。
2017年度グッドデザイン金賞受賞。
※学校施設につき、校内への立入りはご遠慮ください。
日本四大名工の一つで、陸前高田市小友町が発祥といわれる「気仙大工」。優れた建築技法を後世に伝えるため、気仙大工の手によって明治初期の民家を再現した木造平屋、かやぶきの建物です。東日本大震災の揺れにも耐え、それどころか、その骨組みはより強固になったともいわれています。堅牢な小屋組みに圧倒され、自然と共生しながら代々繁栄を願う家主の願いを表現した繊細な木工細工に感嘆する、建築がくれる感動を体感しに来てください。
設計:アイダアトリエ+名古屋市立大学久野研究所
箱根山の中腹に建ち、木々に囲まれながらも広田湾を臨めるロケーションの心地良さと、広々としたステップ状のテラスが印象的な宿泊・滞在施設です。
建物の壁は地元材の気仙杉。床材も岩手県産材。ペレットストーブやペレットボイラーを導入して電気に頼らない熱エネルギー供給を実現するなど、「木と人をいかしてそのつながりを育む」をテーマに、地域の木質資源を活かすことによってエネルギーと経済が地域を循環する新たな仕組みづくりに取り組んでいます。
著名な建築家によるユニークな建物たちを、楽しく、そして分かりやすく巡れるスタンプラリーセットができました!その名は「りくぜんたかた建築めぐり」。「気仙杉のスタンプ台紙」に「おすすめ建築マップ」と「建築めぐりフォトブック」を付けた3点セットを800円(税込)で販売中です。
市内6か所のおすすめ建築に、その建物をイラストにしたスタンプを設置しています。フォトブックでイメージを膨らませたら、地図を片手に建築探し。お目当ての建築に辿り着いたら、建物の中と外、ロケーションまで堪能してスタンプを押し、次の建築へGO!
途中で食事をしたり、お茶を飲んだり、お買い物をしながらでも、半日あれば十分遊べる、陸前高田の新しい楽しみ方です。
「りくぜんたかた建築めぐり」は2021年1月21日より販売開始いたします!
ご紹介した建物たちにも使われている地元材・気仙杉製、官製はがきと同じ大きさの台紙です。杉の清々しい香りを楽しみながら好きなようにスタンプを押していくと、世界にひとつのスタンプラリー作品が完成します。持ち帰って部屋に飾ったり、120円切手を貼ってポストに投函すれば旅のお便りにもなります。
建築めぐりの思い出として大切に手元に置きたくなるようなミニブックを作りました。ページを開くたび、建物に迎え入れられた瞬間の、ホッとする、あたたかい気持ちが蘇ってくるように、色味や紙質にもこだわりました。
スタンプの設置ポイントが一目でわかる、建築めぐりに必携の地図です。
「りくぜんたかた建築めぐり」専用のGoogleマップQRコード付き。