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雪沢スレート探検

雪沢スレート探検

三陸ジオパーク、陸前高田にある11のジオサイトの一つ「雪沢スレート」をご存じでしょうか?
ここで暮らしていながら「雪沢」も「スレート」も“なんとなく知ってる”ぐらいだったらぼメンバー。そんな折、元三陸ジオパーク推進協議会職員で、現在「NPO法人みちのくトレイルクラブ」みちのく潮風トレイル統括本部長でありながら“スレートおたく”として名を馳せている 関 博充さんがスレートの様子を見に行くと聞きつけそれに便乗、関隊長のもと「雪沢スレート」を探検してきました。

雪沢スレート(三陸ジオパークHP)

中心市街地から車で15分ほど、国道から一本先に入った山間、別世界へワープしたかのような渓谷エリアが「雪沢」です。産業としてスレートが採掘れていたのは、ここ雪沢と宮城県登米市、石巻市だけだそうです。スレートとは約3億年前のペルム紀(古生代最後の紀)の泥が堆積して圧縮・変形した粘板岩で、丈夫で火に強く薄く裂けて加工しやすい性質から瓦と並んで屋根材等に使用されていました。


現地到着。黒いスレートの破片がゴロゴロ。

 
薄く、規則正しい層になっています。

 
金づちで平行方向に叩くとスッとスライス状に割れる!垂直方向はなかなか割れない!


嗅ぐ。無臭。


見学地の向かい「あの山は鉱山なんだよ!」と関さん。


川底に沈んでいるスレートを発見。


一帯にはスレート屋根の建物をあちこちで見れます。右側は関さんお気に入りのスレート屋根。


魚のうろこのようなスレート屋根。

恐竜時代よりはるか昔の泥が、地球上の生物の約90%が絶滅したといわれるペルム紀末の大絶滅を乗り越え、堆積し、岩となって地域の産業を支えた時代を経てここにあり、今私たちはこの手で触れて、金づちで割ってみている、というのはいかんとも表現しがたい、じんわりとした感動がありました。

探検隊は総勢11名(撮影者のこばだい含むw)。中央の長身男性が隊長の関 博充さん。

<今回の学び>
・地球の歴史を身近に感じる貴重な場所だが、現在自由に立ち入れる場所とは言えず、地域の魅力として打ちすことが難しい。保全を大前提として活用可能なものであるかの検討から始める必要がある。

※今回、触ったり、割ってみたり、記念撮影で手に持ったスレートはすべて元に戻しています。
スレートの持ち帰り等は厳禁です。

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